くらし情報『太宰牧子さん「遺伝性がん。私には、乗り越える自信がある」』

2019年10月7日 11:00

太宰牧子さん「遺伝性がん。私には、乗り越える自信がある」

事前に確認できなかったがんが見つかったら、リスク低減術の重要性を再認識できるでしょう」

毅然と言い放った目に、強い意志がみなぎっていたーー。

リスク低減手術から数週間後、病理検査の結果が出た。

「見つかったんです。両側の卵巣や卵管采に、目に見えないようなサイズのがんです」

MRI検査でも確認できない微細ながんが、リスク低減手術を受けたおかげで発見できたのだ。もちろん手放しでは喜べない。

「目に見えないがんとはいえ、見過ごすわけにいかないところが卵巣がんの怖さ。今後は卵巣がんの手術と標準治療を前向きに進めます」

リスク低減摘出術では残した子宮も切除する。進行度を確定させるためにもリンパ節切除は欠かせない。
術後は化学療法もはじまる。

「また試練なのか、とは思います。乳がん、リスク低減摘出術、卵巣がん、すべてを体験しないと、遺伝性がんを支援する私の活動は、先に進めないということなのかな。とはいえ『遺伝性がん当事者からの手紙』写真パネル展も全国を回っています。寝てはいられません。絶対に乗り越えられる自信があります。支えてくれる医療者や当事者の仲間がたくさんいます。家族も応援してくれます。
それが大きな勇気です。いま、とても幸せだなと感じています」

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