2020年4月14日 17:00
買いだめに悩む主婦へ…ものではなく心の備えを(JINSEIのスパイス!第71回)
売る側もバランスよく売るための仕組みが必要ですし、買う側も思いやりが必要。フランスの場合、ロックダウンが始まってすぐに、首相や大臣が連日テレビを通して「食品や生活必需品は十分にあるので買いだめに走らなくても大丈夫」と、実際のデータを見せながら説明を繰り返しました。その結果、すぐに買いだめは収束。現在、パスタやトイレットペーパーも棚に十分積まれています。
その一方で、フランスではマスクと消毒液がどこにもありません。とくに医療従事者が使うマスク不足は深刻で、社会問題となっています。そういったものは、ほとんどが中国製だからです。すると、ルイ・ヴィトンやイヴ・サンローランなどの高級ブランドが自国を救うためにと立ち上がり、自社の衣料品の生産ラインでマスクを、香水の生産ラインで消毒液を作り始めたのです。
拍手喝采。さすがテキスタイルの国ですね。
フランスでロックダウンが始まって、約2週間。さまざまな問題が起きています。家から出られないので家庭内暴力も30%ほど増えたそうですし、何と言っても外に出られない子どもたちの心のケアが大変。僕はシングルファザーですから心細いですよ。でも、家族を守るために絶対コロナに罹るものかと頑張っています。