世良公則コロナ時代に“政治発言”連発 根底に43年間のロック魂
とくにロック専門誌や音楽評論家からは総スカン。インタビューでも、いきなり『アイドルになって、気持ちいいでしょ?』なんてやゆされる。こっちも『音楽の話ならするけど、そうじゃないなら帰ってくれ』って追い返す。すると、悪口しか書かれないんですよ」
だが、世良はテレビ出演をやめなかった。
「学生のころ、海外のロックバンドがテレビで取り上げられることはなく、一部のファンが活字と写真で情報を得るしかありませんでした。だから、なかなかロックが認知されない。テレビで世良を見て、ツイストに憧れて、小さな子たちがロックを始める。それで10年後にロックがメジャーになれば、オレたちの勝ちだって気概があったんです」
テレビ出演にはこだわりを持っていたが、テレビ局側にとって、ロックバンドの出演は初めての経験だ。
衝突もある。
「間奏でギターのソロが入るのに、ずっとオレのアップを撮っている。だからオレがギターの近くに動いて歌うんだけど、そうすると『事前に決めた立ち位置を無視して、世良が勝手に動き回る』と言われるんです。マイクスタンドを振り回すんで、それが映るようにカメラを引いてくださいと頼んでも『また演出にケチつけている』って(笑)」