コロナ弱毒化も懸念されるリスク インフル同時感染で重症化も
同時感染を避けるためにも、特に高齢者などにはインフルエンザのワクチンを早めに打つことを勧める専門家もいます」(前出・医療ジャーナリスト)
左門氏は“同時感染”の危険性についてこう力説する。
「医学的には、ウイルスに感染するとインターフェロンという免疫ができるので、新型コロナが蔓延していればインフルエンザにかかりにくい状態だと思います。ただ、同時に感染することはもちろんありえます。その場合、別々のウイルスなので体の別々の場所に影響が出るという意味でも、重症化のリスクはあります。
また、ウイルスに感染してさらに細菌にも感染する“混合感染”を起こすと、肺炎を起こして重症化し、死に至ることもあります。だから、ウイルスに感染したら細菌感染を防ぐ目的で、ウイルスには効かない抗生物質を投与することもあるのです」
“同時感染”に“混合感染”――。死者数が減っても重症化リスクがある現状を、しっかり認識すべきだろう。前出の高橋教授は改めて新型コロナウイルスの特殊性について、注意を促す。
「コロナがインフルエンザと明らかに違うのは、後遺障害が深刻だということです。肺などへのダメージが大きく、さらに味覚障害や嗅覚異常などの後遺症報告も多く、まだまだ未知のウイルスです。