女性の方が1.5倍…日本人181人データにみる「コロナ後遺症」
強い倦怠感で日常生活や仕事に支障をきたしている方が多いんです。先日も、小さな子どもが2人いる40代の女性がいらして、体がだるくて子どもの世話をまったくできなくなってしまった、と。ほかにも、ほとんどモノが食べられなくなったという30代の女性も来ました。痩せ細っていく妻を、旦那さんがオロオロ心配しておられて……」
驚くべきは、こうした後遺症に悩まされているのはコロナ重症者だけではないということだ。
「うちのクリニックに来られるのは、むしろ軽症や無症状だった方。とくに3~4月の第1波のとき、多少の熱や咳は出たがPCR検査の条件を満たしていなかったので受けられなかった方などですね。最近では、家族が感染したので自分も検査をしたら陽性だったが、無症状だった方。そういう人たちに後遺症が出るケースが多い」
気になるのは、コロナ後遺症を訴えるのは、男性より女性のほうが多い点だ。
コロナ後遺症の研究が進んでいるイギリスの大学、キングス・カレッジ・ロンドンの研究チームが約4,200人の患者を対象に行った調査でも、後遺症があったのは女性が約6割に対して男性が約4割と、女性のほうが1.5倍多いという結果だった。