北欧でワクチン接種後に高齢者死亡…ファイザー社の見解は
今回の件を受けて、ノルウェー保健局は重度のフレイル患者(例えば、Clinical Frailty Scale 8以上)、および終末期患者に対するワクチン接種のガイダンスを改訂し、ワクチン接種によって得られるベネフィットとリスクを慎重に評価するよう求めています。》
■「追跡調査の期間が足りない」と指摘する専門家も
この件について、日本の専門家はどう見ているのだろうか。大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授の宮坂昌之さんは、
「ノルウェーは日本と同じように高齢者が多い国ですし、その状況は今後も注視すべきだと思います。しかし、いっぽうで“ワクチン接種は危険なのではないか”というイメージだけが独り歩きしてしまうことを心配しています。ファイザーや米国のモデルナが開発したのは“mRNAワクチン”という種類のものです。ファイザーのワクチンは有効性が95%、モデルナは約94%と、非常に優秀です」
だが軽重はともかくとして、あらゆるワクチンに“副反応”はつきものだという。
「基本的には打った部分が腫れる、接種後に発熱する、関節痛のような痛みが生じる、といった症状です」(『ワクチン診療入門』の著書もある、ナビタスクリニック川崎の医師・谷本哲也さん)