坂本冬美 大ファンだったサザン…桑田佳祐にしたためた手紙
さゆりさんの『津軽海峡冬景色』を初めて聴いたときと同じように、『栞のテーマ』を歌う桑田(佳祐)さんの声に、全身がシビれて。ハスキーな歌声がせつなくて、そのときは歌詞の深い意味まではわからなかったけど、胸にキュンときたのを覚えています」
’87年に『あばれ太鼓』でデビューした際、プロフィール欄には「好きな歌手・石川さゆり、サザンオールスターズ」と書いた。
「“いつか、桑田さんに私の曲を書いていただきたい”という夢を持っていました」
デビュー2年目の’88年には、当時タブー視されていた反原発ソングなどを収録したRCサクセションの問題作『COVERS』にも参加。このアルバムには別の曲で、桑田佳祐が“Isuke Kuwatake”として参加している。
「(忌野)清志郎さんとはたまたま同じレコード会社で、着物姿で評論家の方々の前で歌う私を見て、誘ってくれたんです。奇跡みたいにスゴイことだと理解していましたが、まだ新人だったから、心のどこかで“清志郎さんとご一緒できたのだから、いずれきっと桑田さんとも”なんて、甘く考えていました」
それから30年以上、同じ音楽業界とはいえ、ジャンルの異なるサザンと会う機会はなかった。