くらし情報『「チェリまほ」風間監督の信念「心に触れる描写を大切に」』

「チェリまほ」風間監督の信念「心に触れる描写を大切に」

それを敏感に感じ取って、言葉を綴って下さった方が多くて本当に嬉しかったです」

――全世界で「チェリまほ」がブレイクしたのはなぜだと思いますか。

「たくさんの方が自分の言葉で『チェリまほ』に応援を届けて下さったからだと思います。感想や考察を覗いてみても、とにかく細部まで観て下さっていて。作品としてのメッセージに加えて皆さんの言葉が溢れ包み込んでくれました。とにかく幸せな作品だと思います」

――ドラマ「チェリまほ」全体に関して、どのような作品に仕上げたいと思って制作を進めていましたか?

「楽しく笑えるラブコメにしたいという思いと、安達の能力を通して聞こえる『選ばれなかった言葉』に対して、とことん寄り添う作品にしたいと思いました。誰しも、心の内にはたくさんの言葉を抱えていて、伝えるべき言葉の周りには、迷い、気持ちを誤魔化す為の言葉がうごめいていたりします。最終的になぜその言葉が選ばれたのか。『伝える』という行為のうちにある葛藤を安達の能力が丸裸にして、そこに人間性やその人の魅力を写す、といった構造を最大限に活かすこと。


そして、想いを伝える行為の大切さを描きたいと思っていたんです。また、自分にも他の誰にも期待することなく日常を送っていた自己肯定感ゼロの安達が、誰かの意識の中にも自分がちゃんと存在しているという気付きには、希薄になりつつある人間関係の贅沢さを描けるのではないかと思いました」

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