くらし情報『蛭子能収支えた妻が語る「夫が認知症に。やっと夫婦になれた」』

蛭子能収支えた妻が語る「夫が認知症に。やっと夫婦になれた」

「悪いね」と口にする蛭子さん。

「このごろ、よっちゃんは『ありがとう』と言ってくれるようになったんです。これまで『ごめんね』や『ありがとう』という感謝の言葉を聞いたことがありませんでした。この前は、どら焼きをおやつに出したら『いつもありがとう』と言ったから、思わず聞き直してしまいました。これも認知症の症状の1つだとしたら……よかったんですよね」

悠加さんはそう語ると、蛭子さんの手を握って再び歩きだした。

17年から3年間で、悠加さんは4回、救急病院に駆け込んでいる。ストレスからくる急性胃腸炎だった。さらに、彼女より30kgも重い蛭子さんの入浴やトイレの介助を1人でこなしたことで、ひざの半月板はボロボロの状態に……。


20年7月に認知症であることをテレビで公表したのは、悠加さんの心のSOSからだった。

「かかりつけ医にあらためてテストしてもらったところ、認知症を発症した可能性が高いことを指摘されました。それについて所属事務所の社長とマネージャーさんと相談したところ、お世話になったテレビ番組のなかで公表することになったのです。病気を売り物にするなんてと批判されるかもしれません。でも、私だけではギリギリの状態。

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