くらし情報『夫看病で妻も重症化 大阪の自宅待機患者が直面する深刻な現実』

2021年5月14日 15:50

夫看病で妻も重症化 大阪の自宅待機患者が直面する深刻な現実

しかし患者の数が増えすぎた結果、保健所はパンクしてしまったのです。

患者から保健所に連絡したとしても、何日も放置されてしまう。かといって病院に連絡をしても『満床なので保健所に相談してください』と言われ、たらい回しにされてしまいます。今の大阪は、そういう“病院に行きたくても行けない患者”であふれかえっているような状態です。

うちの病院も人手は足りないのですが、目の前の患者さんを見捨てるわけにはいきません。だから本当に重症の人には、可能な限り対応しているんです」

吉永さんは実際に起きたこととして、大阪府に住む高齢夫妻の事例を教えてくれた。

■10日経過すると、ひどい状態でも退院させられる

まず最初に、夫・Aさん(69)の感染が発覚。容体が急変し、意識不明の状態となった。
妻のBさん(69)は何度も保健所に入院をお願いし続けたが、「ベッドに空きがない」と断られ続けた。このとき、東大阪生協病院がたまたまBさんに連絡したことで事態を把握。医師が自宅に駆けつけ、なんとか最悪の事態は免れた。当時、Aさんは酸素吸入が必要なほどの状態だったという。

そして、さらに事態は悪化していく。今度はBさんの感染が発覚したのだ。

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