ワクチンの“コネ接種”が横行…経験者語った杜撰すぎる実態
偽名で予診票を作っても大丈夫なのではないかと思ったほどです。接種前に2人の医師が予診票をもとに簡単な確認をしてきましたが、それも一瞬で済みました。注射、副反応がないかどうかの待機時間15分、2回目の日程の確認……、全部で20分もかかっていなかったです。
経験して驚いたのは、本人確認が最後までなかったことです。自分で言うのもなんですが、私は医療従事者には見えないと思うのですが……。あの杜撰なチェック態勢であれば、私のように資格のない人間が行っても絶対にバレないでしょう」
またワクチン接種に詳しい医師はこう嘆息する。
「医療従事者枠を誰に使うかは、病院の裁量に任されており、かなりザルなシステムになっています。接種を申請するために必要なのは『何人希望』ということだけ。
後で予診票はコピーして提出しますから、何か問題が生じた場合、調査をすることはできます。しかし大病院ですと職員が数百人、数千人という規模。申請した全員分をチェックすることは現実的に不可能でしょう。
そのため、まだ実習中の学生を“医療従事者”として申請しているケースもありますし、職員の家族や知人を枠に入れている病院もあるのです。