くらし情報『ネットヘイト訴訟に勝訴した18歳「今も母は防刃ベストを着て」』

ネットヘイト訴訟に勝訴した18歳「今も母は防刃ベストを着て」

だが、住宅街や商店街に学校……多くの人が幸せに寄りそって暮らしている自分たちの生活圏にわざわざ乗り込んできて、「朝鮮人を殺せ」と叫ぶ者たちを見過ごすことはできなかった。

「ふれあい館では『ちがいは豊かさだ』と子どもたちに伝えてきました。在日コリアンの子には、自分の名前、本名で生きること、ちがいを隠さないで生きることを、後押ししてきたのです。でも、ヘイトスピーチや差別があったら、そんなふうに生きられないですよね。だから、自分がしてきたことの延長として、子どもたちのためにヘイトと闘うしかなかった」

江以子さんはヘイトスピーチを止めるための法律や条例の制定に向けて動き出す。メディアで訴え、参考人として国会にも立った。すると、誹謗中傷や脅迫が始まった。

「毎週末、『おまえを見ているぞ』と、監視しているかのようなことをツイッターに書き込む人物も。
警察に相談したら、家の表札を外す、電話の電源を抜く、インターフォンが鳴っても出ない、子どもと一緒に外を歩くことも控えるようにとアドバイスを受けました」

■「僕が母の盾になりたい」

江以子さんの活動は着実に実を結んでいる。’16年には国会でヘイトスピーチ解消法が、’19年には川崎市でヘイトスピーチ禁止条例が成立した。

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