森口博子語る「私の人生を変えた松田聖子さんとの出会い」
’70年代は太田裕美や岩崎宏美の曲をよく歌い、別の子ども歌番組では、アグネス・チャンの歌を披露して、グランドチャンピオンに輝いたことも。家族や親戚、学校の友達の前で歌うのも大好きだった。
「うちは小2のときに両親が離婚して、4人姉妹の母子家庭でした。けっこうサバイバルな環境でしたが、歌を歌うことで、家族がひとつになって盛り上がれたんです」
歌う喜びをつねに感じていた少女にとって、松田聖子は神様的な存在だ。
「小学6年のときに聖子さんを見て、衝撃を受けました。“聖子さん=女のコのキラキラ”という印象で、髪形もマネして(笑)。“し”を“shi”と抜けるように発音するシュガーボイスも魅力的。聖子さんの“さ行”や“た行”には、スイートが宿っています!」
歌手への夢を強く持ちオーディションを受けまくった中学時代。
なかなかチャンスをつかむことはできなかったが、ひたむきに努力を重ねていた。そのころ出合ったのが『ガラスの林檎』と、そのカップリング曲の『SWEET MEMORIES』だった。
「『ガラスの林檎』の、細野晴臣さんのコード進行と、松本隆さんの幻想的な情景が浮かび上がる歌詞にやられました。