2021年9月9日 11:00
続々検出される変異株…抗体カクテル療法の効果への影響も
デルタ株がいまなお全国的に猛威をふるうなか、次々と検出される新たな変異株。感染力を増したウイルスがはびこる“第6波”の到来に、医師は警鐘を鳴らすーー。
「8月30日、WHOは、今年1月にコロンビアで発見された新型コロナウイルスの変異株『ミュー株』を、VOC(懸念される変異株)の一段階下のVOI(注目すべき変異株)に分類したことを発表しました。ミュー株は日本でも空港ですでに2例確認されていることが厚生労働省から明らかにされており、検疫をすり抜け、国内に入っている可能性は否定できません」
医療ガバナンス研究所理事長で内科医の上昌広さんはそう警鐘を鳴らす。
ミュー株にはワクチン耐性があるとみられている。現在日本で猛威をふるっているデルタ株や、人口あたりの死者数が世界最多となった南米・ペルーで流行したラムダ株に続く脅威となるのか、さらなる変異株の出現とともに注視する必要があるという。
また、南アフリカでも新たな変異株が確認されている。この変異株は「デルタ株よりも免疫回避能力が高い(ワクチンが効きにくい)可能性」や「変異の急速さ」がWHOに報告されている。
変異株の検出は海外ばかりではない。