2021年9月16日 06:00
副反応少なく、変異株にも対応!開発者語る“経鼻ワクチン”のメリット
血中だけではなくウイルスの“入口”をガードすることが重要だと考えています。技術だけでいえば昨年3月から着手して5月にはできていました」(福村氏)
点鼻する側の医療従事者にとっても利点があるという。
「病院でのワクチン管理も簡単です。現行のワクチンはマイナス何十度を維持する特殊な冷凍庫設備が求められますが、鼻ワクチンは4度ほどで管理できます」(福村氏)
そして大きな懸念点である接種時の痛みや副反応について、福村氏はこう自信をのぞかせる。
「点鼻時にツンとすることはあるかもしれませんが、注射のような痛みはなく、投与する量も筋肉注射より少ないため、副反応も少ないと考えていいと思います。ラムダやミューといった最新の変異株のウイルスをもとに常にワクチンもアップグレードしているので、今後出る変異株に対しても早く対応できることも強みです」
とはいえ、あまり経験のない経鼻型ワクチンの効果に不安を抱く人もいることだろう。 だが、医学博士で元WHO専門委員、『感染予防BOOK』の著者である左門新先生によると、決して珍しいものではないようだ。
「鼻からスプレーするタイプのワクチンは、インフルエンザですでにあるんです。