くらし情報『コロナ禍の保健所の過酷さを後世に 79歳女性映画監督の奮闘』

2021年9月28日 15:50

コロナ禍の保健所の過酷さを後世に 79歳女性映画監督の奮闘

つまり生命維持装置、人工呼吸器をつけるために気管挿管をするんですが、『生命維持装置をつけなくてよければ、受け入れてくれる病院がありますけど、それでもいいですか?』と聞くんです。通常はドクターが診察して聞くいわゆる命の選択を、保健師が家族に聞かなきゃいけないわけです。

その夜、その件に対応した保健師が号泣したらしいの。もう耐えきれなくなって泣いたらしいです。その話を私は翌日聞いたの。電話対応されているときは気丈に振舞っていましたが。20代後半の女性保健師の方でした」

■体調を崩し休職職場復帰できていない保健師も

新型コロナウイルスの流行で保健所の機能低下が浮きぼりになった、と宮崎監督はみる。
「保健所は命や暮らしに直結する重要な役割を担っていますが、全国で削減されています。
全国の保健所の数は1992年の852か所から減少を続けて、現在は469か所に減少した。常勤職員も大幅に削減されました。そうしたなかでの新型コロナウイルスの大流行で公衆衛生の脆弱さや保健所機能の低下が明らかになってきたんです」

十分ではない人員のなかで働く保健師ひとりひとりの大変さにも目を向ける。

「全員ではありませんが、みんな終電まで頑張ったりしています。

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