くらし情報『コロナ禍の保健所の過酷さを後世に 79歳女性映画監督の奮闘』

2021年9月28日 15:50

コロナ禍の保健所の過酷さを後世に 79歳女性映画監督の奮闘

私は福祉の映像を撮ることが多いですから、寄り添っているというか、これが本当だなと思いました」

濃厚接触者の調査、自宅療養者の容体の確認、緊急入院先の調整……。保健師たちの業務は多岐にわたっていた。

「病気になったその人の全生活をフォローするわけですからね。たとえば、濃厚接触者の調査では1人に1時間以上かかることはざら。外国人の場合は通訳を介して、通訳と保健師と当人と電話で話すのでもっと時間がかかるんです。『解雇されてしまうので職場には感染したことを報告できない』と言われて職員が困り果てる場面もありました。『枕が変わると眠れない』といって入院を拒む人がいたり。きっと行きたくない理由にしたんでしょう」

感染者急増で保健師たちが休日返上で働く時期もあった。
宮崎監督は彼女たちから「戦場のようだった」「家に帰ってもどうなるんだろうと心配で眠れなかった」「電話の音が耳からはなれず涙が止まらなかった」といった苦しい思いを聞いている。

「女性保健師が辛くて号泣した話を後で聞きました。映画にもあるんですが、保健師が顔も知らない人に電話で『気管挿管しなくてもいいですか?』と聞かなければならない状況があった。

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