くらし情報『「原点は恩返し」全盲の佐藤ひらりがパラで国歌の夢を叶えるまで』

2021年10月11日 11:00

「原点は恩返し」全盲の佐藤ひらりがパラで国歌の夢を叶えるまで

「身近なテーマを歌にすることもあります」とひらりさん

「身近なテーマを歌にすることもあります」とひらりさん



仮死状態で生まれ、目が見えることはないと宣告された。それでも、絶望などしなかった!保育園のピアノに触れ、指1本で演奏した。震災時は、作詞作曲した歌で多くの人々を勇気づけた。歌声は日本にとどまらず、アメリカはアポロシアターで万雷の拍手を浴びるに至った。そしてかなえた、パラリンピックでの国歌独唱の夢。佐藤ひらりさん(20)の歌は世界中の人に笑顔と力を与えた。「原点は恩返し」と、夢の途中にいる彼女は語る。

伸びやかで、透明感のある歌声が、夜空に染み入るように、神宮の杜に響き渡っていた。
8月24日、東京・国立競技場で執り行われた東京パラリンピック開会式。式序盤、日本国旗の掲揚とともに行われた国歌独唱。その大役を務めたのが、武蔵野音大2年で、生まれつき全盲のシンガー・ソングライター、佐藤ひらりさん。淡いピンク色のドレスに身を包み、両手でマイクを握りしめ、真っすぐ前を向いて歌い上げた。

「珍しく、すっごく緊張しました。国旗を運ぶ自衛隊の人たちの『イチ、ニー、イチ、ニー』っていう号令の声が遠くからだんだん聞こえてきて。それが、よけいに緊張感を増幅するんですよー」

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