2021年10月29日 06:00
来年2月にピークの予測も…専門家に聞く「コロナ第6波」の備え方
それにしても1日1万人の感染者数との試算結果は衝撃的だ。
「試算は設定によって結果が大きく変わってくるため、必ずしもそのとおりにいくわけではありません。コロナ禍には、感染者数が増えるリスクと同時に、その背後で社会活動が制限されることによる経済の停滞や自殺者の増加、健康や文化、教育への影響もあります。試算をした目的は、その両方のリスクを考えながら、医療体制を整えたり、私たちの行動を考えたりするきっかけにつなげたいという思いからです」
年末年始にかけては行事が盛りだくさんで人流も増加。本格的な冬を迎え、気温がぐっと下がる。もはや第6波は訪れるものだと認識して気を抜かないことが大切だ。
次なる感染拡大の波に備える有効な対策はあるのだろうか?
「私たちは昨年コロナ禍での冬を経験しているうえに、ワクチンの接種率もかなり上がっています。ウイルスとの闘い方もそれに応じて変わってくるでしょう」
と語るのは、国立病院機構仙台医療センターの西村秀一ウイルスセンター長だ。
「コロナウイルスは、呼吸やせき、くしゃみや大声を出すなどしたときに出る液滴が空中に浮いている状態の“エアロゾル粒子”に含まれます。