2022年3月7日 11:00
宇垣美里の最旬おすすめマンガ5「挑戦に年齢は関係ない」
女友達が、『彼女がいる』と告白したくだりでは、悪気はなくても実は偏見にまみれていたと気づく朝。高校生の朝にとって容赦ない展開だが、誰でも身に覚えのある後ろめたさを真摯に描く信念を感じる。槙生は『朝あなたが私の息苦しさを理解しないのと同じように私もあなたのさみしさは理解できない。それはあなたとわたしが別の人間だから』と言い切る。優しい嘘はつかない。
「大人として正しいというより、容赦がないけれど、まっすぐだな、と思える。私はこの本に肯定してもらえた気持ちになれました」
■『凪のお暇』コナリミサト/秋田書店
北海道から上京、会社員としてけなげに働く大島凪(なぎ)は、(モラハラ系)恋人・慎二の心ない言葉を耳にし過呼吸に陥る。凪はこれをきっかけに人生を『お暇(いとま)』するべく仕事を辞め、郊外のアパートへ転居。
出会った個性あふれる住人や新たな(博愛系)恋人・ゴンとの交流が凪を再生させる!?
「お暇中に新たな気づきを得る凪ですが、最新刊9巻では凪の母にスポットが当たります。閉塞感のある地元で生きる母と、凪の関係性やトラウマも描かれ新たな局面に。実は大本をたどれば母も縛られており、『お母さんもなんとかしなければ』と凪は母にもお暇を出します。