ギネス認定の87歳DJ純子さん「年齢まったく気にしない」77歳からスクールに
ワーキングホリデーで日本にきて、ムロでもちょっと働いたんです。アドリアンとの出会いで、私の人生が変わりました」
純子さんの家に半年間下宿しながら、アドリアンさんはイベンターとして仕事の幅を広げていった。
「あるとき『DJイベントをやりたい。日曜にムロを貸して』というので、私も椅子を運び出したりして手伝いましたよ。古い建物ですから、床が抜けるんじゃないかと思ったり。そのうち、あまりの大音量でおまわりさんまできて(笑)。まあ、アドリアンというのは面白いコなんです」
ムロでのイベントで初めてDJ音楽に触れたものの、ジャズで育った純子さんにはピンとこない。
「DJなんてまったく興味なかったですよ。
変わった音楽やってるなっていう感じでした」
アドリアンさんが家を出た後も交流は続いた。彼が立ち上げたイベント企画会社「東京デカダンス」が主催する原宿や渋谷のDJイベントには、お付き合いで出かけていった。
ゴシック教会をイメージして作られた「キリストンカフェ」でのイベントに行ったときのこと。DJブースにいたアドリアンさんが気軽な感じでこう声をかけた。
「スミコもやってみる?」
このとき純子さん、77歳。