2022年7月10日 06:00
森尾由美 デビュー当時は私服も衣装も「ピンクハウス禁止」でした
の放送が終わったころでした」
娘一人でコンサートに行かせることを両親は心配したはず。
「でも、めったにないチャンスだったから、家出してでも行く決意でした(笑)。たのきんトリオと触れ合えるわけではないのに、おしゃれのつもりで、ちょっと踵の高いクツを履いていきました」
特設の大スクリーンなどもなく、ステージに見えるたのきんトリオは、米粒ほどの大きさ。
「どれがトシちゃんで、どれがマッチかもわかりませんでしたが、周りの女のコたちの熱狂的な雰囲気に酔っていました」
『セブンティーン』は、そんな貴重な思い出とともに、人生の転機も与えてくれた。
「読者モデルに応募したんです。結果は落選でしたが、後に所属することになる芸能プロのスタッフが、編集部で私の写真を見て興味を持ってくれて、社長が電話をくださったんです」
とはいえ、スカウトといえば原宿の竹下通りでされるのが定番の時代。突然かかってきた電話を訝しく感じたという。「社長は『1回、事務所に来てくれないか』と説得するのですが、父は『どうせ机ひとつに、電話1本の小さな会社だ』と怪しんでいました。
でも、確かに事務所には、机と電話が4台しかなく“さすがパパはすごい”って感心しました」