2022年8月7日 06:00
矢部美穂イジメ体験告白「ラジオだけが私を人間扱いしてくれた」
家庭は、母親が父親と離婚・再婚を繰り返す落ち着かない状態。イジメられていることを相談することもできず、毎朝、学校に行くふりをしていたという。
「学校に欠席の電話をした後、駅のトイレなどで過ごして、学校の授業が終わる時間に帰っていました。それが自分の身を守る方法だったんですね」
心穏やかになるのは、夕方に帰宅してから。
「夜にかけてテレビ番組を見たり、アイドルの歌を聴いたりするのが唯一の癒し。なかでも、ミポリンの曲は日常の嫌なことを忘れさせてくれました」
■私には芸能界以外に選ぶ道がない状態だった
ミポリンの曲に触れるために、ラジオ番組にも夢中になった。
「あるとき、リクエストはがきを送ると『お便りをくれた矢部美穂さん』と読んでくれたんですね。学校では“ちゃん”や“さん”もつけられることがなかったので“私を人間として認めてくれた”って、すごく喜びを感じたんです。
ラジオって、自分に語りかけてくれるようなところがあり、すごく温かな気持ちになるんですよね」
そんな状況下で描いた夢が、芸能人になることだった。
「このまま北海道にいたら、イジメられたまま。とにかく東京に逃げたかった。