くらし情報『国内最高齢ゾウのアヌーラ 三笠宮さまご夫妻の平和の願いを乗せて』

2022年8月28日 06:00

国内最高齢ゾウのアヌーラ 三笠宮さまご夫妻の平和の願いを乗せて

と記した56年(昭和31年)のこと。インド洋に浮かぶ島国、スリランカの政府から、日本の子どもたちに贈られたのが当時3歳だったアヌーラだ。

そのきっかけは、スリランカで行われた「建国2500年記念式典」に三笠宮崇仁親王(16年に薨去)と百合子さまご夫妻が参列されたこと。昭和天皇の末弟・三笠宮さまについて、歴史学者で静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さん(70)が語る。

「戦前、当時の皇族のならいのとおり、陸軍の軍人となった三笠宮さまは、満州事変のあとの43年(昭和18年)に中国の南京に赴任。そこで中国語を学び、約1年間、中国各地を視察しながら、真剣に日中和平を探っていたのです。

そこで三笠宮さまが見聞きしたのは、聖戦といわれながらも、肝試しに生きた捕虜を銃剣で突き刺すなど日本軍の数々の虐殺行為。南京から離任するときには若い将校たちに、日中戦争が解決しない理由を『日本陸軍軍人の内省と自粛の欠如と断ずる』と厳しく批判したとの記録が残っています」

戦後は、皇族の身でありながら、三笠宮さまは、古代オリエント史の研究家として活躍した。


「身をもって戦争の悲惨さや不条理を知った三笠宮さまは、しばしば戦争の反省を口にしていました。

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