2022年9月14日 06:00
エリザベス女王「命ある限りこの身を捧げる」若き上皇ご夫妻のお心打った25歳のスピーチ
戴冠式後は、いっしょに競馬を観戦するなど、親交を深めたのです」(前出・皇室担当記者)
上皇さまにとって、このご旅行は生涯忘れられないものとなった。当時の思い出や感激を何度も、美智子さまにもお話しされたという。美智子さまはのちに、次のような御歌を詠まれている。
《わたつみに船出をせむと宣(の)りましし君が十九の御夢(おんゆめ)思ふ》
宮内庁関係者は次のように語る。
「戴冠式で25歳のエリザベス女王は、こうスピーチしています。『命ある限り、私はこの身を捧げて、あなた方の信頼に応えられるように努めます』
このスピーチは、若き日の上皇さまのお心を打っただけではなく、美智子さまの道しるべともなりました。女王と皇太子妃・皇后と、お立場は異なりますが、“国民の母でありたい”というお志は同じなのではないでしょうか。
エリザベス女王が生涯、公務や福祉に情熱を傾け続けたように、美智子さまも“常に国民のために尽くす”という姿勢でお務めに臨まれ続けたのです」
ご成婚以来63年、エリザベス女王に私淑してこられた美智子さま。
女王の背中を追うようにして実現されていったのは公務や福祉に全力で努めることばかりではなかった。