くらし情報『「夫はなぜ死んだ?」日航123便墜落の真相究明訴訟が請求棄却……原告・吉備素子さん「でも、私はくたばりません!」』

2022年10月18日 15:50

「夫はなぜ死んだ?」日航123便墜落の真相究明訴訟が請求棄却……原告・吉備素子さん「でも、私はくたばりません!」

「請求棄却」の判決を受け控訴の意向を示す代理人の三宅弘弁護士[右](撮影:加藤順子)

「請求棄却」の判決を受け控訴の意向を示す代理人の三宅弘弁護士[右](撮影:加藤順子)



「あの年の8月12日から、判決が出た今日まで37年間というもの、日本航空からただの一度も事故原因を説明されたことはありません」

1985年8月12日に発生した日航123便墜落事故で最愛の夫・雅男さん(享年45)を失った吉備素子さん(80)が、声を震わせて言う。

群馬県上野村の御巣鷹の尾根に同日18時56分に墜落した羽田発大阪行き(ボーイング747)には乗員・乗客524人が搭乗していたが、生存者はわずか4人(すべて女性)。

520人もの尊い命が犠牲となった単独機世界最大の大惨事にもかかわらず、発生から36年ものあいだ、日本では裁判が一度も行われてこなかった。

そんななか、吉備さんは2021年3月26日、日航に対して民事訴訟を東京地裁に起こし、この10月13日に判決を迎えたのだ。

しかしーー。

《主文。原告の請求をいずれも棄却する》

午前11時、加本牧子裁判長は淡々と、抑揚なく判決文を読み上げた。

同事故は日航からの事故原因の説明がないまま、運輸省(当時)事故調査委員会の1987年の事故調査報告書で《ボーイング社の修理ミスが原因で後部圧力隔壁が破壊、急減圧が発生し垂直尾翼が吹き飛ばされたことが原因》とされ、以後の調査は打ち切られていた。

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