2023年2月26日 06:00
オリコン常連で中卒の作詞作曲家・岡嶋かな多さん「音楽を作って辛さも悲しさも成仏させてきた」
現地の作曲家たちと組んで曲作りをする“コライト”の誘いだった。
「初めての土地、初めてのチームで曲を作る。明け方までみんなで仕事をして、それからクラブで踊ったり、人生でこんなに楽しいことって本当にあるのか、って」
そんな刺激的な日々を8日間、過ごすなかで知る。
「歌うことがアーチストになるすべてと思っていましたが、私には作ることそれ自体が楽しいんだと。雷に打たれたような衝撃でした」
2年後、バンドを解散して、スウェーデンの音楽事務所と正式に契約を交わし、海外での活動もスタート。そして再びのスウェーデン滞在中、一本の電話が。
「安室奈美恵さんとクリスタル・ケイさんのコラボ曲のコンペに参加しませんか」
ちょうど一時帰国直前の超多忙なさなかだった。しかし、日本に着くまでの10時間、機内でPCを開き、「この歌詞が誰かの背中を押せばいい」との思いを込めて一心不乱に歌詞を書き続けた。
その数日後、「岡嶋さんの歌詞に決まりました」
それが、’15年9月発売の『REVOLUTION』。
「ああ、報われた。今までの悲しみや苦しみは、この歌詞を書くためにあったんじゃないかと」
同年12月に行われた安室奈美恵の全国ツアーの東京公演では、クリスタル・ケイが共演し、その観客席に岡嶋さんもいた。