くらし情報『広がる“高齢者ヘイト”原因は「失政を責任転嫁する政府にある」と専門家』

2023年3月2日 06:00

広がる“高齢者ヘイト”原因は「失政を責任転嫁する政府にある」と専門家

前出の伊藤さんはこう解説をする。

「厚労省はこれまで、人口減少と高齢化を見越して全国で公立・公的病院の統廃合を進め病床を削減してきました。コロナ禍で病床がひっ迫している中でも進めていた。多くの高齢者が入院できずに亡くなったのは、その影響も大きいでしょう」

一方で、高齢者の負担はうなぎのぼりだ。昨年10月から、年収200万円以上の後期高齢者の医療費窓口負担が2割に。65歳以上が負担する介護保険料も導入当初から2倍超の月額平均約6千円になっている。さらに2024年度からは、介護保険サービスの利用料の自己負担額が引き上げられる可能性が高い。

「安倍政権と違って、岸田首相は財務省の言うことは何でも聞く政権なんです。
高齢者の切り捨ては、岸田政権で間違いなく加速していくでしょうね」(森永さん)

■日本は高齢者も若者もみな貧しい

「そもそも“恵まれた高齢者VS貧困な若者”という図式がまちがっている」と伊藤さんは指摘する。「日本は世界的に見ても、高齢者の貧困率が高い。貯蓄も年金も少ないためです。裕福な高齢者は一握り。実は高齢者も若者も貧困状態にあるのです」

OECDの最新のデータによると、高齢者の貧困率はG7の中ではアメリカに次いで2番目に悪い水準。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.