2023年3月29日 15:50
「遺伝子組換えでない」の表示が消える!4月からの「遺伝子組み換え食品」見抜き方
で定められており消費者庁が管轄している。なぜ、「遺伝子組換えでない」の表示は消えるのか。
「『遺伝子組換え表示制度』については、2017年から消費者庁が『遺伝子組換え表示制度に関する検討会』を開いて議論していました。そこで消費者からあったという〈(混入の基準値は)低ければ低い方がいい〉という意見に消費者庁が従う形で2018年に変更が決定。5年の経過措置のあと、今年4月から施行されることになりました」
■大豆・とうもろこしは実質的に表示が禁止に
基準の数値が厳しくなるのならいいのではないか、と思いきや「そうではない」と原さんは指摘する。
「日本は、遺伝子組み換え表示の対象となっている大豆やとうもろこしの約9割をアメリカやカナダなど海外から輸入しており、そのほとんどが遺伝子組み換えです。これまで『遺伝子組換えでない』と表示していた多くは輸入原料で、分別管理していても、輸送時に使用する大型サイロやパイプは洗浄しているわけではないため少なからず混じってしまう。つまり、意図せざる混入を検出限界値未満にするのは極めて難しいのです」
つまり、検出限界値未満しか「遺伝子組換えでない」と表示できなくなるということは、この表示が事実上、禁じられたに等しい。