2023年5月18日 15:50
保護猫活動に1千万円寄付、ヘルパーに小遣い「認知症の親」の資産トラブルが急増
■母が保護猫活動に1千万円の寄付
50代団体職員「母は無類の猫好き。父亡きあと、独居となり、認知機能に衰えを感じながらも保護猫のNPO法人にボランティアとして関わっていました。80歳を超え、いよいよ認知症と診断され、施設に入るにあたり荷物を整理したところ、預貯金など総額1千万円をNPOに寄付するとした公正証書遺言が出てきて愕然としました。私と妹は2人ともシングルマザーで、経済的に豊かではなく、娘たちが困窮しているのによそに寄付をするとは到底思えず……」
北見さん「多額の寄付をするにあたり、独断というのは親子関係が希薄であったと想像されます。強引な寄付や勧誘に応じてしまう心理は、認知症の不安感もあったと思います。まず認知症が疑われたら早急に医療機関で診断を受けること。契約無効の争いになったとき、いつから認知症だったかも肝心になります。日ごろから親の話に耳を傾け、異変やサインを見逃さずに向き合っていくことが大事です」
■ヘルパーさんに大量のお小遣いを
60代専業主婦「一人暮らしの90代の母に認知症の症状が出ました。
父とはすでに死別しており、母を介護付き老人ホームに入れることに。本人の年金と遺族厚生年金はそれなりにもらっていたので、金銭的には不安はありませんでした。