2023年5月20日 06:00
安藤優子の学び直し「博士号をもらって号泣。宝物のような時間です」
’22年10月、岸田政権がリスキリング(学び直し)支援に5年間で1兆円を投入することを表明。興味はあるものの、ハードルの高さも感じている人のために、リカレント教育を経験した先輩たちの経験談をお届けします。
「46歳で大学院に通い始めたきっかけは、当時、“女性キャスターの時代”みたいなことを言われ始めて、女性というだけでもてはやされるような風潮が出てきたときに、私がテレビで発する言葉に対して、これでいいんだろうか、という疑問がすごく湧いて、自分の発する言葉の裏付けが欲しい、と思ったからです」
上智大学外国語学部比較文化学科(現・国際教養学部)在学中、女子大生キャスターとしてデビューし、26歳の若さでギャラクシー賞を受賞するなど、“働く女性のトップランナー”として注目されていた安藤優子さん(64)。
「当時の報道の現場は、間違いなく保守的な男性社会で、しかもロールモデルもいなかった」
まさしく全力疾走し続けた安藤さんは、’05年、母校の上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科グローバル社会専攻へ入学。
「まず修士課程に3年、続いて博士課程を終えるのに5年、その後、博士論文執筆に4年でしたから、12年間、大学院に通いました」