「“法律知らなかった”は通用しない」電動キックボードのルール緩和に潜む大きなリスク
電動キックボード利用者のけがの程度が大きい場合には、自動車の運転者が刑事裁判にかけられてしまうこともあるので注意が必要です」
また、原付の法定最高速度が30キロなのに対し、20キロしか出ない電動キックボードならではの危険もあるという。
「電動キックボードで大通りを走行するときも、基本的には車道を走行することになります。大通りでは、自動車は50キロや60キロで走行しているので、20キロ以下の低速度かつ運転者がほぼ生身の状態で電動キックボードが衝突された場合には、重大な事故になる危険性が高いです。
また、大きい交差点で、信号が青から黄色・赤に変わりそうなときに、交差点に進入してしまうと、電動キックボードが交差点を渡りきる前に赤信号に変わってしまい、周りの自動車と衝突してしまう危険もあります」
仮に電動キックボードによって事故に巻き込まれてしまった場合、保険はどのようになっているのだろう。「国内で最も流通している電動キックボードであるLUUPに関しては、大手損害保険会社と提携して任意保険が自動的に付帯しているようなので、被害者には対人・対物の基本的な補償はされると思います。
ただし、個人で所有する電動キックボードの場合、必須なのは自賠責保険のみです。