GACKT 初自伝『自白』で明かしていた「急逝した元メンバーへの悔恨」
最初は、彼の誕生日、2月1日だった。
Kamiに会いたいと思った。Kamiの墓に行きたい。僕は葬儀にも出られなかったから、手を合わせたかったし、とにかく会いたかったんだ。
実家のある町は知っていたけれど、家がどこかは全く知らない。だいたいこのあたりに住んでいるということだけ聞いて、僕は車を走らせた。
そして、近所の……といっても、田舎だから、かなり広い町だけれど、あちこちの家のインタホンを押し、人を探しているんです。こういう人を知りませんか? このあたりに住んでいると聞いたんですけど。
などと、聞いて回った。
朝、東京を発ち、昼ごろ、茨城に着いて、ずっと探し回った。ようやく住所がわかって家にたどり着いたのが夜7時ごろ。
玄関を開けたとき、わかりますか?と、聞いていた。お父さんもお母さんも、ライブに来たことがあったから、僕のことは、すぐわかった。よく来てくれました。とにかくあがってください。
そう言って、家の中に招き入れてくれた。
家族みんなで夕食に出て、鍋をつつきながら、お父さんもお母さんも、いろんな話をしてくれた。僕の知らなかった子供のころのKamiの話もいろいろ聞いた。そして、こう言ってくれたんだ。