岸田首相進める介護報酬改定で「訪問ヘルパー、もう呼べない…」在宅介護で破産急増の悪夢!
やはり高齢者の気持ちは高齢者がわかる。そのため、60歳以上のヘルパーを募集しています」
使命感を持って介護現場に臨んでいるが、やはり訪問介護の経営は厳しいという。
「介護保険だけでは収益を上げることは難しいので、介護保険外のオリジナルサービスを組み入れるなどして工夫しています。訪問介護を始めて3年ですが、まだ赤字が続いているためです」(村松さん)
■介護離職する人の数は年間10万人と増えて
真面目に働く業者が、経営難に直面しているのだ。東京商工リサーチの1月17日の発表によると、2023年、《「訪問介護事業者」の倒産は過去最多を大幅に上回る67件に達した》。その大半が小規模事業者だという。
前出の辻本さんが語る。
「世田谷区で調査したところ、訪問介護事業者の7割が、危機に直面している20人以下の小規模事業者でした。
すでに60代、70代のヘルパーに支えられているため、若い人が入らず、このまま高齢化が進めば10年後には生き残れるのかどうか……」
その影響は、私たち家族の在宅介護に及ぶのだ。
「訪問介護は人材不足で、都内であっても一人の利用者を一つの事業所だけで見ることは難しい状況です。