くらし情報『“ヤンキー先生”廃校の危機、香山リカが見た教育現場』

“ヤンキー先生”廃校の危機、香山リカが見た教育現場

と現地に飛んだ。

校舎で香山さんの到着を「いまかいまか」と待っていた安河内校長が、北星余市への思いをアピールする。

「かつては生徒会長までボンタン(太い学生ズボン)をはいていたぐらいですから、完全に“ヤンキーの高校”というイメージが強かったと思います。しかし最近は、アスペルガー症候群やADHD、学習障害などさまざまな発達障害のある生徒を受け入れています。ひきこもりや不登校、いじめられた経験などで心に傷を負っている子もいる。別の高校を中退していたりして年齢もバラバラ……。そんな多様な生徒たちが同じ教室で過ごすことになります」

香山さんが「それほど多様な生徒を受け入れるには、専門の心理カウンセラーなどが必要では?」と質問すると、「お願いしていません。外部からカウンセラーなどを呼ぶと、任せっきりになってしまうので、全18人の教員がチームとして、責任を持って生徒たちをケアしています」

同校に赴任して12年になる本間涼子先生(36)が話す。


「ここの生徒は、私たち教師に“タメ口”で話していいことになっています。

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