くらし情報『3.11震災から6年…悲しみ乗り越え保育士になった18歳少女』

3.11震災から6年…悲しみ乗り越え保育士になった18歳少女

 

長女の奈々さんは18歳になった。ふっくらした頬はツヤツヤで、笑うときは大きな口を開けて白い歯を見せる。相手を和ませる笑顔が素敵な少女だ。

「いまは宮城県農業高校の3年生です。4月から仙台医健専門学校に新設される『こども保育科』の一期生です」(奈々さん・以下同)

ハキハキと話す奈々さんの成長ぶりがまぶしい。12歳のころは、一緒に暮らす祖母・ヨシ子さん(73)の顔色をうかがうように、取材に答えていたというのに。

「ずっと保育士になる夢は持っていました。私、一度決めたら“揺らがない人”なんで」

そんな孫娘をヨシ子さんも頼もしそうに見つめていた。
’11年3月11日。この日を境に、東北の人々の生活は大きく変わった。厚生労働省の調査によれば、’15年9月の時点で、ひとり親になった18歳未満の子ども(震災遺児)は1,538人。そして両親ともに失った子ども(震災孤児)は244人。

奈々さんは3人きょうだいで、兄の直人さん(20)は東京の専門学校2年生。

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