くらし情報『『べっぴんさん』脚本家、OL時代に訪れたデビューの転機』

『べっぴんさん』脚本家、OL時代に訪れたデビューの転機

お誕生日も、クリスマスもプレゼントは本でしたし。そのうち自然に、自分も小説を書いてみたい、と。でも、小説家を目指そうという感じではなく、漠然と書いてみたいという感じでした。ただ、『書きたい』という思いはずっとあって’00年を迎えた。そこで、ミレニアムの年に何かやろう。『そうだ、小説を書こう』と思ったんです」(渡辺さん・以下同)

一念発起して、「小説を書くための本」を探しに行った東京・新宿の紀伊國屋書店で、目に留まったのが脚本家・山田太一さんの、テレビドラマ『ふぞろいの林檎たち』シリーズの脚本集だった。

「そのころの私は小説と脚本の区別もつかなくて。『これ、昔好きで見ていたドラマだ』と思って買って、家に帰ってよく見たら、小説ではなく脚本だとわかって『これはなんだろう……』って(笑)。
でも、『脚本ってこういうふうに書くんだ……』と思いながら読んでいるうちに、自分には、小説よりこっちのほうが向いているんじゃないかと思って、シナリオ学校の通信教育を受けることにしたのですが……結局一度も作品を送ることなく’00年が過ぎてしまいました」

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