『べっぴんさん』脚本家、OL時代に訪れたデビューの転機
それを見ながらワンシーン、ワンシーン一時停止して、台詞やト書き(俳優の動きや出入り、演出など)をすべて書き起こしました。これは、かなり大変な作業でしたけれど、とても勉強になりました」
デビュー後、彼女は、職場における「女性同士のイジメ」を描いた『泣かないと決めた日』(フジテレビ系)や、職場での「女性同士のマウンティング」がテーマの『ファースト・クラス』(フジテレビ系)など話題作の脚本を担当。脚本家としての地位を揺るぎないものにした。
そんな、渡辺さんが作・脚本を担当する『べっぴんさん』は、’16年10月3日の放送開始以来、20%近い週平均視聴率を維持。放送回も残すところ10回あまりとなった。
「よく閉塞感という言葉が使われていますが、今はいろいろなことが難しくなってきているような気がします。たとえば、自由に、自分のやりたいことを貫くことが。それに、もう安定とか、誰かに頼るとか、何かに守ってもらえる時代ではないですよね。
会社だって守ってはくれないし。でも、そういう時代でも、一生懸命がんばっていれば必ず見てくれている人がいる。