倉本聰が『やすらぎの郷』にぶち込んだ業界騒然の爆弾 後編
第2位:スターたちの哀しい末路
「大道洋子、思い出してみろ。一時はあんなに売れてたのに、自分の部屋で死体見つかったのは死後1週間経ってからだぜ」(第2話)
川越美和さんが9年前に35歳で孤独死したことが報じられたばかりだが、大道洋子のモデルは’09年に孤独死した大原麗子さん。見つかった時、死後3日経っていた。一世を風靡したスターたちの哀しい末路を見て、倉本さんは『やすらぎの郷』の着想を得た。
第1位:テレビ批判
「テレビを今のようなくだらないものにしたのはテレビ局そのものだからさ」(第2話より)
作品を貫徹するテーマのひとつがテレビ局への批判。『やすらぎの郷』はテレビ界に貢献したもののみが入居できるが、テレビ局員にはいっさい資格がない。テレビ局がテレビ界をダメにした元凶だからだ。作中ではスターを作ってはポイ捨てしていく、テレビ業界への批判がたびたび登場する。
作品は全130話。6月に入った時点では、まだ半分も放送されていない。年を取って怖いものがなくなった倉本さんの爆弾はまだまだ仕込まれているはず。
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