伊達公子 恩師が告白!引退の裏にあった“後遺症への恐怖”
(小浦さん)
“後遺症の恐怖”は小浦さんも、予感していたことだったいう。
「伊達の将来が心配でした。手術したときも、『引退した後の人生も長い。無理して競技に復帰しても、60歳、70歳になったときに車椅子になってしまったら、あかんぞ』と」
小浦さんがそう言ったとき、伊達は笑っていたというが、思うところはあったようだ。
《もう痛みと向き合わなくてもいいんじゃないか……痛みを我慢する必要もないんじゃないか……そんなことを思うようにもなってきました》
伊達は引退を伝えるブログでそう綴った。9月11日開幕のジャパンウィメンズオープンが最後の試合になる。現在、伊達は試合に向けて、都内の大学のコートで練習に励んでいる。9月初旬、昼食に出かける彼女に本誌は声をかけた。
引退の心境を聞くと、「ブログに書いたとおりです」とだけ話した。そして、多くのファンが引退を惜しんでいることを伝えると、かすかにほほ笑んだ。
「選手の弱点を見抜けるし、体の動かし方も熟知している。