トランプと台湾の大富豪も使っている風水の秘書『通書』とは?
といって、天の陽気と地の陰気が調和して人の気が生成され、そのエネルギーが、人々の成功と失敗につながるという『三才思想』がある。これに従って、日々の吉凶が導き出される。
「木星と逆行する“歳星”という星を起点の一つにして、星と星の関係をみていきます。そこから、いい未来へとつながる吉祥をもたらす特殊な日を選び出す方法が『擇日』です。中華圏の風水師であれば、これができてあたり前といわれます。アメリカのトランプ大統領にも、お抱えの風水顧問がいます。先代はティン・サンさんで、現在は娘のパン・インさんです。’95年からトランプタワーのプロジェクトに関わり、落成式の日取りを決めるときにも、擇日を使っています」
ほかにも、’16年にシャープを4,000億円で買収した台湾の企業『鴻海』が擇日を参考にしているという。
「両社の取締役会で買収が議決されたのは’16年の3月30日です。でも、調印式が行われたのは4月2日土曜日。鴻海の郭台銘会長が擇日で3日後にずらしたことから、異例の土曜日となったのです」
これまで擇日に従って行動してきたという郭会長は、資産1兆円という巨万の富を一代で築いている。