「街に氷塊落ちる」と警鐘も…“羽田発着新ルート”の安全性を問う
「いったい誰がこんな危険なルートを決めたんだ!責任者を連れてこい!!」
昨年12月末、東京都渋谷区内で開催された国土交通省主催の「羽田空港新飛行ルート」の説明会は、一部住民からの怒号が飛び交う、異様な雰囲気に包まれた――。
国は’20年の東京オリンピック・パラリンピック開催に伴い、国際線の増便を計画。そこで羽田空港を離着陸する便の新たな飛行ルートの導入を決めた。ところが、そのうち2本の着陸用飛行ルートが、新宿、渋谷、目黒、白金高輪、品川といった都心部を低空飛行で通過することがわかり、いま大きな波紋を広げている。
「計画では都心部上空を着陸大勢で、300~900メートルの低空飛行で通過します。このルートの飛行時間帯は15~19時の4時間。1時間あたり44回通過するので、約2分に1回の割合で都心上空を通ることになります。次から次へと継続して騒音が続くわけです。
通過地域の住民にとって、これは精神的に大きなダメージを受けると思います」
こう語るのは、今回の新飛行ルート計画に反対する「みなとの空を守る会」共同代表・増間碌郎さん。