70代脱税者の大嘘…元国税調査官の芸人語る税務調査のハナシ
70を過ぎて急にそんなに払えない。死ぬしかありません』と、泣きつかれたこともあるんです」
上司に相談すると、驚くべき言葉が返ってきた。
「『倉田、アイツら(脱税者)は平気で嘘をつく。お前は若いからわからないんだ』と言われて。それでも上司に課税を100万円に減らすのを認めてもらい、報告するためにすぐに家に行きました。すると僕の目の前を、泣きついたはずのおじいさんが黒いライダースーツ姿で、ハーレーダビッドソンにまたがり駆け抜けていったんです(苦笑)」
ときには、“タレコミ”があることも。
「その人に恨みを持つ人から『あいつは正しく経費を計上していない』と告げ口もあります。人から妬まれないことも大切です」
国税局の厳しいチェックを受ける確定申告。
正しく切り抜けるにはどうすればよいのだろうか。倉田さんは、「当たり前だけどやってほしいことがある」と語る。
「まずは、税理士の先生をつけること。それだけで『キチンとしている』という印象をもたれます。事実、冒頭で話した40万円以上の追徴課税を受けた人は税理士をつけておらず、テキトーに管理してしまっていました。