ドライブスルー葬に、ペッパー導師も…ハイテク葬儀最前線
葬儀に合理化や新たな演出法をもたらしている、IT技術によるハイテク化。だが、それを不謹慎だと考える人も多い。前出の吉川さんはこう考える。
「たとえば、段々飾りの祭壇も、戦後にメーカーが始めたもので、伝統的なものではなかったのです。批判される理由もわかりますが、新しいことを創造していくことは発展的でいいと思います。かつては家単位で『わが家の供養』の定型があったのですが、昨今は価値観が多様化し宗教観も変わってきています。そのため、業者も100社あれば100通りの開発商品を出すという流れになっている。ただ、業者側はIT化や効率化よりも前に、まず介助スタッフの増員や葬儀場のバリアフリー化を優先させるべきだと思います。
ハイテク葬儀には賛否両論あるでしょうが、それを家族で話し合い、『弔い』について考えるきっかけにすることができれば、有意義ではないでしょうか」