西山美香さん(38)〈私は殺ろしていません〉獄中から訴えた350通の手紙
と“自白”をしてしまったのだ。
「病院の待遇に不満を持った美香さんが、病院を困らせてやろうと、入院患者Tさんの人工呼吸器のチューブを外した」というストーリーが出来上がった。
’04年7月6日、美香さんは殺人罪で大津警察署に逮捕される。27日、殺人罪で起訴。’04年9月、第1回公判開始。美香さんは容疑を否認。「Y刑事に好意を持ち、気に入られようとウソの自白をした」と無罪を主張した。
しかし、’05年11月、大津地裁は懲役12年の判決。
控訴するも、’06年10月大阪高裁は、棄却。残るは、最高裁への上告だけだったが、美香さんの訴えが最高裁に届くことはなかった。「捜査段階の自白は自発的で信用できる」として、’07年9月、最高裁は上告を棄却。懲役12年が確定したのだ。
このころ美香さんは、「やってないのに、なんで刑務所におらんとアカンのや!」と、ホチキスの針を飲んで自殺を図ったり、頭を刑務所の壁に打ち付けたりして自暴自棄になることもあった。
《最後まであきらめずに闘いたいけど、もう上告までいったらこの先戦えることはないと思います。