今週の「おとな向け映画ガイド」 男がSMに目覚めるフィンランド映画『ブレスレス』と、タイのおしゃれな断捨離映画『ハッピー・オールド・イヤー』をオススメします。
中部は、1/9(土)から名演小劇場で公開。関西は、1/1(金)からシネ・リーブル梅田他で公開。
『ハッピー・オールド・イヤー』
主人公のジーンは、スウェーデンの留学経験を鼻にかける駆け出しのデザイナーで、二言目には北欧風「ミニマルなスタイル」を口にする気取り屋さんです。
でも、現実とは驚くほどのギャップが。母と兄の三人で暮らす実家は、かつて商売をしていたこともあり物で溢れかえっています。彼女は、その実家をリフォームし、1階を自分の仕事場にしようと一大決心するのです。無駄なものが一切なく、白一色、シンプルそのものの「ミニマルなオフィス」の実現。その前に立ちはだかる最大の難関は母です。
楽器の修理店と音楽教室を営んでいた父は、家族を捨てて出ていったのですが、父愛用のピアノなど、母は思い出の品々を捨てようとしません。
新年1月のリフォーム着工まで、時間はあと1カ月と少し。ミニマルな暮らしをめざし、ジーンの「断捨離」が始まります。
もらったもの、借りたもの、買ったもの。ものは人の思い出につながります。捨てようとして、初めて、ジーンはこれまでの自分の行いや、目を背けていたこと、いま本当に何が必要なのかに気づきます。