2022年10月13日 18:30
中川大志が語る舞台と芝居にかける想い―『鎌倉殿の13人』を経て挑む舞台『歌妖曲~中川大志之丞変化~』
撮影:川野結李歌
明治座×東宝×ヴィレッヂによる「三銃士企画」の第2弾が決定。作演出を倉持裕が手がけ、『リチャード三世』をベースに、昭和の歌謡界を舞台にした復讐劇が繰り広げられる。主演を務めるのは、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で畠山重忠を演じ、その圧巻の演技で大きな話題を呼んだ中川大志。『歌妖曲~中川大志之丞変化~』という自身の名を冠した作品で、初の座長に挑む。そこで稽古開始を直前に控えた中川に、舞台と芝居にかける熱い想いを語ってもらった。
エネルギッシュさと残酷さを併せ持つ
――シェイクスピアの『リチャード三世』をベースにした倉持裕さんの新作ですが、どんなところに魅力を感じましたか?
舞台を昭和の歌謡界に移すということで、最初はどうなるのか想像もつきませんでした。ただ『リチャード三世』という作品自体はハードでディープですが、昭和の頃の芸能界はとてもエネルギッシュ。僕みたいな世代からすると、ファッションや音楽などとても色鮮やかに映りますし、逆に新鮮なことがたくさんあって。そこにあの時代の芸能界の仕組みであったり、表には見えない、裏の部分が復讐劇とともに描かれていく。そういった意味でものすごくエネルギーを感じる脚本でしたし、内面の深い部分がえぐられるような残酷さもあり、それらを持ち合わせた面白い作品だと思いました。