くらし情報『小島聖「答えのない日々に風が吹いたら」 KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『ラビット・ホール』に向けたコメント到着、ビジュアルも』

2021年11月10日 13:00

小島聖「答えのない日々に風が吹いたら」 KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『ラビット・ホール』に向けたコメント到着、ビジュアルも

人は受け止めがたい現実とどう向き合って生きていくのか。この普遍的なテーマを描いた本作に期待したい。

<篠﨑絵理子(上演台本)・コメント>
十代の頃、失うのが怖いから人を本気で好きになるのはやめておこうと真剣に思っていました。貧しい考え方だと憐れみの目で見られたとしても、断固として嫌でした。
けれど人生は否応なしに、大切な存在を連れてきます。
気づけばかけがえのない人たちに囲まれて暮らしていたわたしはもう、ふとした弾みに思い出す『失う恐怖』に蓋をしてやり過ごすしかなく――、そして、この戯曲に出会いました。
幼い息子を失った絶望のなかで、これからをどう生きていくのか、生きていけるのか、その答えを探してもがく夫婦の物語。心とは裏腹に傷つけ合い、責め合い、差し出された手に触れることもできず、暗闇にただ立ち尽くす。

その果てに彼らが得た再生へのかすかな光が、誰かを愛して生きずにはいられないわたしたちのささやかな救いにもなることを、祈らずにはいられません。

<小山ゆうな(演出)・コメント>
私が『ラビット・ホール』を知ったのは2010年、映画版でした。人間の悔い、その悔いにどう人は向き合っていくのかという問いが、美しい言葉と深い人物像で描かれていて、私自身自らの人生においても時折触れたくなる作品で何回も見返しており、長塚さんから本作での演出というお話を頂いた際、驚きと喜びと共に、身の引き締まる思いがいたしました。

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