【小野塚勇人(劇団EXILE)】「苦手なことに目を背けるのは嫌」ミュージカル『シデレウス』インタビュー
その難しさというのが今の僕には分かりますから、圧倒されるし、尊敬しかないです。
──「ただ歌っているだけ」ではないとは?
小野塚歌っているんだけど、歌っているように見えないほど自然と物語の中に溶け込んでいるのが一番の理想だと思うんですけど、それができるってものすごく高度な技術や表現力が必要なんですよね。
ミュージカル俳優のみなさんはそれができてしまう……「うわ、めっちゃ歌うまい!」と思うんですけど、それって単に技術として歌が上手というわけじゃなくて、きちんとそのキャラクターとして生きていて、音色としてセリフを届けている。
もちろん、表情や立ち居振る舞いも大きな要素ではありますが、歌だけでもキャラクターの心情が十分伝わってくるんです。それがいかに難しいことかは、僕自身もレッスンする中で痛感していますし、本当に繊細で奥深い表現だなと思います。
──本作の公演の後に、ミュージカル『DOROTHY〜オズの魔法使い〜』の出演も控えています。ミュージカルの奥深さに向き合う期間になりそうですね。
小野塚そうですね。
『DOROTHY』のようなファンタジー作品をやったことがなかったので、また新たな挑戦になると思います。