『ディスクレーマー』アルフォンソ・キュアロン監督インタビュー「本当に信じられるものは何なのか?」
『ゼロ・グラビティ』『ROMA/ローマ』のアルフォンソ・キュアロン監督の最新作『ディスクレーマー 夏の沈黙』がApple TV+で配信されている。
本作の原作は、ルネ・ナイトの小説『夏の沈黙』 (創元推理文庫) 。文庫で350ページほどのボリュームだが、キュアロン監督はこの物語を全7話、5時間40分超の連続シリーズで描くことにした。長大なチャールズ・ディケンズの小説(『大いなる遺産』)も、J・K・ローリングの小説(『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』)も2時間前後の映画にしたのに!
「今回はまず長い脚本を書き、それを分割するかたちで7つのエピソードにしました。この物語を描くためにはこれだけの長さが必要だったと思っています。本作はさまざまな視点から物語が描かれるからです。異なる目線から物語が描かれ、それらが同時に進んでいく。そのためにはこれだけの時間が必要だったのです」
監督が語る通り、本作はいくつかのドラマが並行して進んでいく。
ジャーナリストのキャサリン・レイブンスクロフト(ケイト・ブランシェット)はある日、作者不明の小説を受け取り、そこに自身の過去が描かれていることに驚く。